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【必見】早慶上GMARCH入試問題難易度ランキング【国語】

休校が明けるのはいつになるのでしょうか。

学生のみなさんは充実した日々を送っているでしょうか?

人が集まる場所への外出はできるだけ避けてくださいね。

 

さて、今回は志望校決定の役に立てるかも?しれない

早慶GMARCH入試問題難易度ランキング】

を発表したいと思います。

 

《注意事項》

 

・完全なる主観です。

 ・学部別ではなく、全体的な難易度です。

 ・出題範囲の差は考慮しておりません。

 

 

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ちなみに、みなさんはどの大学が難しいと思いますか?

早稲田?慶應?明治?青山学院?

 

 

 

 

参考までに、私の友人に聞いたランキングはこちらです!

 

<#1>どこも受験していない人の見解

慶應>早稲田>上智>立教>中央>青山>明治>法政>学習院

 

<#2>理系科目講師の見解

慶應>明治・青山・法政>学習院>早稲田>立教>中央>上智

※1文字目の画数で決めたそうです。笑

 

<#3>元国語講師の見解

早稲田>上智・明治>学習院>中央>法政>立教>青山

慶應義塾は小論文なので、ランキングに組み込めない!(本人談)

 

<#4>努力で受験を乗り越えた男の見解

早稲田>慶應上智>明治>立教>学習院>青山>中央>法政

 

 

こうしてみると、やはり様々ですね。

解いたことある人とない人でもかなりの相関性がありそうです。

やはり、偏差値というのが関係しているのかもしれませんね。

 

 

それでは、私が思うランキングを発表していきます!

 

 

です!

 

それでは、私なりの各大学の特徴を述べていきます。

1、慶應義塾大学

慶應義塾大学は国語ではなく、「小論文」が入試科目です。

つまり、今回のランキングでは唯一異質な存在なのですが、これが一筋縄ではいかないのです。

「小論文」を解くためには、以下の知識が必要です。

  • 小論文の書き方
  • 出題文の背景知識
  • 時事に関する知識
  • 自身の意見を強調するための具体例

 

他にも商学部の小論文等では計算も出ますので、数学の知識も必要です。

 

慶應義塾大学のための勉強」が必要という点で、非常に難易度が高いため1位にいたしました。

 

2、早稲田大学

純粋な国語の入試ではやはり早稲田大学が圧倒的に難しいです。

文中の言葉も難しく、設問でのひっかけが非常に難解です。

早稲田大学では、各学部で特徴がありすぎますので、今回は割愛します。

文字数の多い記述や現古漢融合問題、小説など、学部により様々です。

早稲田内併願というのは学部の選択をきちんとしなければオススメできません。

 

「文構造をきちんと把握しつつ、細かい語の言い換えを拾っていく」

国語の最終地点といってもいいのではないでしょうか。

※国立の場合は、さらに【表現する力=書く力】が求められます。

 

圧倒的な教養を求められ、国語力の全てを出し切ることを強要される早稲田大学が第2位です。

 

3、立教大学

「あれ???立教がここに来るの?」と思った人もいるのではないでしょうか。

古文、漢文は重要単語をきちんとやっていれば全く問題ありません。

正直言って、簡単です。

立教大学で難しいのは、現代文です。

それも、文章が難しいのではありません。

設問がおかしいのです。

 

「文にひいてある傍線部を具体例で表したものはどれか。」という問題が出ます。

これのどれを見ても答えにならないことがあります。

私が見た中で、

「出題の意図がわからないランキング」では間違いなく立教大学が1位です。

赤本や電話帳(『全国大学入試問題正解』by旺文社)で解答が定まっていません。

昔の東進を見ても三者三様の解答だったりします。

(今は東進は国語の問題をほとんど出さなくなりました。)

 

本当の解答は教授のみぞ知る…。

そんな不思議な大学が立教大学です。

 

4、明治大学

明治大学は【早稲田大学の入試問題の劣化版】という感じです。

ことわざや熟語の知識に加えて、文構造を把握して解答する問題が主流です。

どの学部でも難易度は大きく変わりません。

変化球の問題もありません。

ただし、文章の抽象度は比較的高いです。

純粋に国語力を問う問題が多いのが特徴です。

 

5、法政大学

法政大学は学部によって国語の出題範囲が大きく異なります。

漢文まで必要な入試もあれば、現代文だけで受けられる入試もあります。

多くの人材をとってきた大学だからでしょうか?

受けやすい大学として認識されていると思います。

ただし、近年では定員の厳格化の影響で法政に合格できない人も増えています。

今まではMARCHの受け皿だった法政が、少しずつ変わってきています。

 

問題の特徴としては、

  • 「すべて選びなさい。」問題が出ること。
  • 文章がやけに長いこと

が挙げられます。

文章は具体例をたくさん述べている文章が採用されることが多く、そのせいで長い文章を読まなければいけません。

各段落の役割を把握することができれば、スムーズに読解できるでしょう。

 

 

 

※今後、大学入学共通テストでは「すべて選びなさい。」問題が出る可能性もあります。

法政大学を受験しようとしている方には一石二鳥かもしれませんね。

 

 

6、上智大学

英語ではとにかくスピードを求められる上智大学ですが、国語では真ん中以下の難易度です。

キリスト教系の大学(上智、立教、青山、明治学院)は国語が簡単とよく言われています。

※立教は別の部分で難易度が桁違いになっていますが…。

上智大学の国語の問題で絶対に抑えておくべきことは、

「解答の根拠は2つ見つけること」

です。

AとBそれぞれの内容が含まれている選択肢を探すゲームです。

これが分かれば、全く難しくありません。

知識問題を除き、上記内容がわかれば最後まで解答できてしまいます。

 

抽象度が高い文章を整理して、図式化さえできれば満点も見えてきます。

 

7、中央大学

中央大学は、一言で表すのであれば、

「ザ・平均的」

です。

文章の抽象度も語彙の難易度も文章量もすべて平均的です。

駒澤大学の強化版」といった感じです。

 

このくくりの中では一番受けやすいと思います。

ただし、法学部は日本一ですので、受験する層が桁違いです。

問題自体は難解ではありませんが、高得点勝負になります。

 

難関大学としては「ザ・平均的」な中央大学が7位でした。

 

8、青山学院大学

8位は青山学院大学です。

英語の対策で頭を悩ませている高校生が多いのではないでしょうか?

自由英作文や和文英訳、英文和訳など幅広い英語の知識が求められます。

まさに「英語の大学」

と言えます。

 

しかし、その分国語は簡単です。

傍線部の付近に解答の根拠があることが多く、高校入試問題を少し難しくした程度です。

空欄補充が出てきますが、こちらも難易度は普通。

国語はあんまり重要視されていないんでしょうか?

あまりにも英語との格差があるので、「国語が苦手だけど、英語は得意!」という方にはいいと思います。

 

ただし、大学入試改革で青山学院大学は大幅な改定を行うことを発表しています。

学部によって必要な受験科目が大幅に異なりますし、小論文を課す学部もあります。

<詳細は以下のリンクからどうぞ>

www.aoyama.ac.jp

 

大学入学共通テストで出題が検討されていた、データや表の読み取りが出るかもしれませんね。

今後の情報に注目です。

 

9、学習院大学

最後は学習院大学です。

MARCHの仲間入りをしましたが、国語の問題難易度はこの中では最下位です。

さらにいうと、國學院大學のほうが難しいです。

 

さきほど、中央大学を「ザ・平均的」と言いましたが、その下位互換です。

問題のジャンルや出題形式は様々ですが、それぞれの問題の難易度は大したことありません。

 

文学部でさえも、問題は難しくありません。

知識寄りの問題構成です。

 

 

 

 

以上で元予備校国語講師の私が思う、

入試問題難易度ランキングでした。

 

みなさんが思うランキングはどのようなものですか?

ぜひコメントください。

 

今後は各大学の学部別ランキングも出したいなと思っています。

 

こちらもどうぞ

www.manabiya-online.work

 

 

オープンキャンパスをWEBで公開!!最先端の取り組みを行う大学

コロナウイルスの勢いは衰えるどころか、さらに加速しているように思います。

みなさんは無事でしょうか?

 

コロナウイルスの影響で、学校は休校。

卒業式や入学式の中止や縮小での実施が発表されていますね。

 

 

 

大学では、春のオープンキャンパスを実施している大学が実は多いんです。

特に、中堅以下の大学は早い時期に1,2年生に対してアピールしていかないと、受験する候補に全く上がらないからですね。

 

しかし、今年はコロナウイルスの影響で春のオープンキャンパスも中止にしている大学が非常に多いのが現状です。

 

そんな中、

「春のオープンキャンパスをWEBサイトで公開する」という取り組みを行う大学がいるのをご存知でしょうか?

 

特に、普段は行くことができない遠方の大学で、興味のある分野であれば一度ご覧になってみてはいかかでしょうか?

 

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1、北海道科学大学

北海道科学大学はその名の通り北海道にある大学です。

3/20(金・祝)YouTubeTwitterにてライブ配信を行います。

コンテンツは以下の通りです。

・大学概要プレゼンテーション

・入試制度説明

・保護者向けガイダンス

・13学科紹介

・参加者からの質問コーナー

 (大学HPより引用)

気になるところでは、「参加者からの質問コーナー」ですね!

ライブ配信なので、YouTubeのコメント欄やTwitterのリプライできた内容について回答をするのでしょうか?

もしそうであれば、北海道科学大学の学科の詳細説明を求めてもいいでしょう。

また、担当者が優しければ、他大学と悩んでいる方の相談も回答してくれるかも?

※他大学の質問をするのは推奨しません。

 

非常に面白い取り組みですね。

通算12回実施しているとのことですので、放送事故はなさそうですね。笑

 

また、【申込者限定】ではないので、気軽に見ることができるというのはメリットではないでしょうか。

見たい部分だけ見ることができ、大学のことも知ることができる。

お時間がありましたらみてみてくださいね!!

www.hus.ac.jp

 

2、新潟医療福祉大学

新潟県にある、総合医療系大学です。

就職率が非常に高く、1キャンパスの特性を活かした「チーム医療」を学ぶことができる大学です。

3/20(金・祝)、21(土)に動画にて配信を行います。

■視聴可能時間について
申込み日の10時~17時の間であれば、視聴したい動画を自由に視聴することができます。繰り返しの視聴も可能です。ご都合のよろしいお時間にご覧ください。
申込み日以外の日は視聴サイトにアクセスできませんが、視聴を希望される場合は当日申込みも可能ですので、追加でお申込みの上ご覧ください。
■質問コーナーへの回答について
事前にいただきました質問コーナーへの質問につきましては、複数いただきました質問を中心に、20日(金)に「学び」「学科」「学生生活」について、21日(土)に「入試」「学生寮」について、それぞれ回答を掲載いたします。ぜひご覧ください。

(大学HPより引用)

このように、視聴時間が限られていること、ライブ配信ではないことが難点ですね。

また、最大の難関は

申込フォームが長すぎる…

個人情報をそんなに集めたいのか…。と思ってしまいます。

「受験生が欲しい」というのがすごくよく伝わってきますね。

 

また、質問については3/15(日)で締め切られてしまっているので、質問ができないのは残念です。

 

ただ、「学生寮」の様子を公開予定ですので、そこは非常に面白いと思います。

www.nuhw.ac.jp

 

 

 

3、敬愛大学

千葉市にある大学です。

敬愛大学では、3/28(土)にYouTubeにて動画を配信します。

内容としては、学生チューターが大学紹介やキャンパス紹介をするようです。

学生さんが出てくるのはいいですよね。

高校生の皆さんとしても、大学職員よりも年齢が近く、親近感がわくのではないでしょうか?

www.u-keiai.ac.jp

 

4、東京薬科大学

4/3(金)12時~4/5(日)20時までの期間限定公開として、WEBオープンキャンパスを実施するようです。(申し込み不要)

コンテンツはこれから随時HPで発表されます。

また、動画の公開先は大学ページですので、以下のリンクをご活用ください。

 

www.toyaku.ac.jp

 

私が調べたうえでは、以上の大学がWEBにてオープンキャンパスを実施する大学です。

 

地方の大学でこのような取り組みがあるのは興味深いですよね。

地元の高校生だけではなく、「より広範囲の学生をとりたい」という意思が見えます。

 

本記事で紹介した大学の中に、

「興味のある分野だが、遠くて実際に訪問できない大学」がありましたら、ぜひこの機会を利用してみてくださいね。

 

 

他の大学でもWEBオープンキャンパスを実施する大学がありましたらお知らせいただけますと幸いです。

 

4月以降のイベントも、続々と中止または縮小へ動いています。

今後も大きな動きがあった際には記事にしますので、ぜひご覧ください!!

 

また、このままだと夏のイベントも開催が怪しいです。

 

www.manabiya-online.work

こちらの記事もご参考になれば幸いです。

 

 

 

 

 

 

今年の私大の追加合格は今までと一味違う⁉

新型コロナウイルスが蔓延し、世の中の多くのイベントは中止になっています。

学校の大きなイベントである卒業式も縮小開催となっているところが多いですね。

 

しかし、大学入試は通常通り実施されました。

やはり、受験料収入は大きいのですね。

 

さて、3/6(金)から国立大学の発表が始まっており、明日3/10(火)の東京大学京都大学の合格発表でひと段落が付きます。

 

今年は私立大はもちろん、国公立大学の受験者数も減りました。

2次試験の志願者数は41万7283人で前年比-5.7%。

国立大学の志願者は29万3599人(-5.8%)公立大学の志願者は12万3684人(-5.4%)とどちらも5%は減少しています。

 

その主な要因としては昨年教育業界を騒がせていた、「入試改革」でしょう。

結局、ほとんどの内容は見送りとなり、実質「頓挫した」といってもよいでしょう。

センター試験から大学入学共通テストに変更になり、今までのような受験方式ではなくなるので、チャレンジする受験生が減ったことが挙げられるでしょう。

 

そして、近年の中でもまれなほど、多くの受験生はAO入試や指定校推薦など、年内に行われる入試へシフトしました。

(ある大学では指定校推薦が集まりすぎて不合格を結構な数出したそうです…。)

 

このような背景の中、国立大学の発表が出そろったあとに来る恐怖についてお話したいと思います。

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今年の一般入試全体の特徴として、

【優秀な受験生が最上位~中堅の大学の合格を勝ち取っている】

ということです。

同じ大学を何度も受けるようなことをせず、

早慶上理】で2回

GMARCH】で2回

日東駒専】で2回

以上6回の受験で終わらせている。

というケースが多いように感じます。

 

当然、早慶上理に合格するような受験生であれば、国公立大学も視野に入れていることでしょう。

 

つまり、これから行われることは

 

【国立へ合格した受験生が、私大の合格を蹴る】

ということです。

 

そして、優秀な受験生が抜けていってしまった大学は補充要因をとるために下のレベルの子を追加合格で吸い上げるのです。

 

追加合格の連鎖は止まりません。

定員管理ぎりぎりで合格を出している大学は必死に追加合格を出します。

そして最終的に人があふれていたような下位レベルの大学から入学者がいなくなってしまうのです。

 

この追加合格の連鎖は、非常に厄介です。

 

「すでに手続きを済ませてしまった。お金を払ってしまったのに今更合格を出されても困る。」

 

このような声は昨年も多く聞こえました。

 

余分なお金を払わせてしまう。しかも後出しで追加合格を出してきたのはすでに合格を手にしている大学よりもレベルの高い大学…。

 

これが追加合格の害悪なところです。

 

今後、1,2週間で私立大学が大きく動くのではないでしょうか?

それも、例年よりも大きな波となり、受験生そして保護者のみなさまへ押し寄せることになるかもしれません。

 

※必ず追加合格があるとは限りません。

あくまで予想です。

ご了承ください。

 

 

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令和2年度センター試験 国語 問題解説<漢文>

センター試験解説も最終回を迎えました。

最後は受験者があまり多くないであろう、第4問の漢文です。

 

久し振りに漢詩が出たので、混乱した人もいるのではないでしょうか?

また、本文内容を図示した問題が出るなど、<大学入学共通テスト>への移行へ向けた動きも見せています。

 

それでは、最終回。

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4 謝霊運 『文選』より

今回の漢詩には長めのリード文がついていますので、しっかり読みましょう。

リード文は本文の導入であることはもちろんですが、漢詩の場合には要約となっていることもあります。

最終問題の内容一致でも活用できますので、きちんと読んでおきましょう。

また、漢文では注釈が大きなヒントになります。こちらも見逃さないようにしましょう。

 

各設問の特徴、見るべきポイント

問1はセオリー通り、「語句の読み」についてです。

問2は「返り点と書き下し文」の問題です。

問3は傍線部を図示したものを選ぶ問題。イラスト問題です。

問4は空欄補充です。

問5は表現についてです。

問6は「筆者の心情」についてです。

 

詳細解説

問1 語句の読み

これは知っていれば本文を読む必要が全くない問題ですので、即答するのが理想的です。

漢文での重要単語を普段から覚えていた人には難なく解答できたでしょう。

中央大学の文学部などでも、重要単語の読み方を聞かれます。

 

問2 返り点と書き下し文の問題

書き下し文がついている場合には、書き下し文から考えた方がよいでしょう。

今回の問題では、「不」「非」という否定語

また、本文が漢詩文なので、対句】を考えましょう。

したがって、2句目は1句目と同じように返り点をつけると考えると、①か②に絞れます。

続いて、3句目と2句目の関連性を見てみましょう。

「不同」という語が共通していますので、こちらの扱い方は同じになります。

そうなると、②しか残りませんので、こちらを選択しましょう。

 

問3 イラスト問題

最初に見たときには、驚いたかもしれませんが、傍線部をきちんと読めば難しくありません。

方角の読み取りが重要です。

 

①扉は南の川に面している

②水を取り入れている

③家の塀は木を植えている

 

これらの要素がわかれば、解答は②しかありません。

 

センター試験の英語の問題でも、このようなイラスト問題があると思います。

国語で出るのは珍しかったかもしれませんので、慌ててしまった人もいるでしょう。

しかし、冷静に傍線部を分析するだけで解答を出すことができますので、要素を抽出しましょう。

 

また、<大学入学共通テスト>では、このような問題が出ることが予想されます。

現在1,2年生の方は今のうちに練習しておきましょう。

 

問4 空欄補充

問題文が漢詩+句の最後の空欄補充=押韻

です。

偶数句末の母音を確認していくと、「-ou」を入れることがわかり、選択肢は①か③に絞れます。

その後、前句にある「戸」に注目すると、①が当てはまる。

 

漢詩では、【対句】押韻が頻出文法ですので、常に頭に入れておきましょう。

 

問5 表現について

表現に関する問題は、古文の解き方と同様ではあるが、漢文ではほとんど見たことがない。(記憶している限り、センターでは初)

解き方としては、本文の内容から選択肢を見ていこう。

今回は「適当でないもの」を選ぶ問題だったので、難しくないだろう。

 

なぜなら、リード文にほぼ答えが書いてあるからである。

 

すでに筆者は家を建てている。

そして、傍線部以降に歴史上の人物を盛り込み、微笑ましい情景を出している。

 

これが分かればおのずと答えは出るだろう。

 

問6 筆者の心情について

筆者の心情を回答する問題ではありますが、<小説編>と同じように考えましょう。

基本的な考え方は何度も言っていますが、

【原因・理由】→【心情】→【発言・行動】

です。

つまり、傍線部直前の内容を含めて、解答をする問題なのです。

 

つまり、問5の内容も解答の根拠になるということです。

 

「歴史上の人物2名のように、親しい人と眺めたい。」というのが筆者の願いでしょう。

   

 

 

これはあんまり参考にならないかもしれませんが、

私の持論を紹介します。

それは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一番カッコイイ選択肢が正解!!

 

です。

漢文とは、美しいお話が多いものです。

例えば、

  • 一国の王がとるべき考え方
  • 人としてあるべき姿

などです。

 

教訓のような内容が多いので、最後の締めには「決まっている」選択肢が正解になりやすいのです。

 

本文の内容が全く分からない場合には、だめもとでやってみるのも手かもしれません。

※ただし、責任は負えません。

 

 

 

<配点>

問1 4点×2問

問2 8点

問3 8点

問4 8点

問5 9点

問6 9点

 

合計 50点

 

難易度:標準

 

 

<評論編>

 

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<小説編>

 

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<古文編>

 

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令和2年度センター試験 国語 問題解説<古文>

2月になり、本格的に一般入試が開幕。

連戦が続き、身体的よりも精神的な疲労に苦しむこともあると思います。

モチベーションが下がってきたときには、下記記事をご参照ください。

 

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さて、今回は第3問の古文です。

古文以降は解かなくても良い人も多いかと思いますが、ご参考になれば幸いです。

 

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3 作者未詳 『小夜衣』より

『小夜衣』は、兵部卿宮(宮)と姫君の恋に継子いじめを絡ませた物語。

 

古文はリード文が非常に重要な役割を担っています。

リード文では、以下の内容に注意しましょう。

  1. 主人公は誰か
  2. 登場人物は誰か
  3. それぞれの登場人物の関係は何か
  4. どのような場面なのか

ほとんどの場合では記載がありますので、きちんと人物関係と場面まで読み取って文章に行きましょう。

 

各設問の特徴、見るべきポイント

問1は例年通り古文単語の問題です。

問2は「敬意の方向」について。

問3は内容説明問題。設問をしっかり読むことで、解答への近道が示されています。

問4は「尼上の思い」について。本文中の尼上のセリフを追いましょう。

問5は「女房たち」の心情について。心情については<小説編>で解説した通り、

   順序だてて考えましょう。

問6は文章内容のまとめの問題。

 

詳細解説

問1 古文単語

毎年、3問出題されますが、2問は必ず即答できる問題です。

つまり、文章を読まなくても解ける問題です。

時間の制約が厳しい国語の試験において、このような時短できる問題で即答できるか否かがセンター国語の出来・不出来を決めます。

(ア)「ゆかし」、「おぼしめす」の理解

・「ゆかし」は

①見たい、聞きたい、知りたい

②心が惹かれる、懐かしい

・「おぼしめす」は

①お思いになる(尊敬語)

 

これらが分かれば、即答ですね。

 

(イ)「やをら」

・「やをら」は

①ゆっくり、静かに、そっと

 

(ウ)「重なれる」の【る】と「あはひ」の理解

・「る」は助動詞です。

※助動詞の文法書で「る・れの識別」をきちんと行いましょう。

本文では、「完了・存続」の【り】です。

・「あはひ」は

①間、隙間

②仲、間柄

③組み合わせ、色の調和

④情勢

この問題が唯一本文の内容を踏まえる問題でした。

傍線部前後で衣服に関する話になっていますので、③の「色の調和」が良いでしょう。

 

問2 敬意の対象

敬語の問題です。

波線部aは謙譲語(行為の受け手、対象への敬意)

波線部bは尊敬語(行為の主語への敬意)

波線部cは丁寧語(話の聞き手、相手への敬意)

波線部dは謙譲語(行為の受け手、対象への敬意)

 

本文では、宮には尊敬語が使われていますので、基本的に尊敬語であれば主語は宮と考えてよいでしょう。

ただし、波線部bと波線部cは会話文になっていますので、尊敬語の敬意の対象は「相手」となりますので注意してください。

 

問3 内容説明

設問に大きなヒントが書いてあります。

「宮は何に対してうらやましく思っているか。」という部分です。

<小説編>で解説しましたが、

【原因・理由】→【心情】→【発言・行動】

が重要な考え方となります。

つまり、傍線部の前を読むことで、

【原因・理由】

を把握できます。

前文に仏事に励む尼上の様子と、

この世にてもつれづれならず、後の世はまたいと頼もしぞかし。

とありますので、現代語訳がわからなくとも、肯定的に捉えていることが分かります。

さらに、この世(現世)と後の世(来世)という内容を踏まえている選択肢を選びましょう。

 

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問4 「尼上の思い」について

これも、問3同様ですね。

【心情】だけを答えるのではなく、その【原因・理由】も探しましょう。

 

前文に

「さる者ありと御耳に入りて、老いの果てに、かかるめでたき御恵みをうけたまわるこそ、ながらへ侍る命も、今はうれしく、この世の面目とおぼえ侍れ。」

とあります。

また、傍線部重要語は

「つてならで」=伝手ではないで=「直接」

 となる。

それらの内容を踏まえた選択肢を選ぶこと。

 

問5 「女房たち」の心情について

これも【心情】を聞いていますが、何度も言っている通り解答の要素には【原因・理由】も合わせて考えましょう。

 

しつこいほど繰り返していますので、気づいているかと思いますが、古文は基本的に物語文なので、<小説編>と同様の思考で解くことができるのです。

 

今回も傍線部直前に

げに、姫君に並べまほしく、

と書いてあります。

「まほしく」は助動詞ですね。

①~したい

②~するのが望ましい、~てほしい

 

という意味ですので、「姫君と並べたい」のは「宮」ですね。

 

問6 内容一致問題

各選択肢ごとに内容が異なっています。

難しい選択肢はなく、細かく検討していけば問題なく解答できるでしょう。

 

①は垣間見(=のぞき)をした人物は姫君ではない。

②は兵部督は宮のお供のため、人物関係が異なる。

③は尼上が死後のことを宮に頼んだという記載はない。

④は「一方」以降の内容に注目。「宮が出家して姫君と一緒に暮らしたい」という内容は述べられていない。

 

 

<配点>

問1 5点×3問

問2 6点

問3 7点

問4 7点

問5 7点

問6 8点

 

合計 50点

 

難易度:やや易しい

 

 

 

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令和2年度センター試験 国語 問題解説<小説>

中国の武漢では新型肺炎の蔓延が連日ニュースになっていますね。

 

日本ではインフルエンザが流行しています。

今年はA型のようですね。高熱が出るインフルエンザですので、くれぐれも手洗い・うがい・顔洗いを忘れないようにしてください。

 

さて、今回は前回の評論文に続き、第2問の小説編です。

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評論文のほうから見たい方はこちらからどうぞ。

 

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2 小説 原民喜著 『翳』より

戦時中のお話です。

戦後の小説が近年出題されておりましたので、面食らった人もいるかと思います。

ただ、小説の解き方は基本的に評論文と同様に、「論理的に解く」ことが重要です。

 

小説では心情を聞かれることが多いです。

心情の前後に【原因・理由】が描かれていますので、その【原因・理由】をきちんと把握しましょう。

 

基本的な流れとしては、

【原因・理由】→【心情】→【発言・行動】

という流れで記載されているケースが多いので、傍線部付近を中心に必要な要素を拾っていきましょう。

 

各設問の特徴、見るべきポイント

問1は毎年恒例の語彙です。

問2は言い換え問題です。

問3は心情です。前述の要素を見つけるようにしましょう。

問4は「態度」に関する問題ですが、傍線部での心情を聞いていると解釈して構いません。

問5は頻出の「心情の変化」です。2つ以上の要素が必要になることに注意しましょう。

問6は文章の表現に関する問題です。解き方は評論文の時と同様です。

 

詳細解説

問1 語彙

語彙の問題は、必ず傍線部の辞書的な意味から考えるようにしてください。

安易に本文中の意味から推測だけで解くと、ミスリードしているときに間違えてしまいます。

辞書的な意味から選択肢を絞り、消せない選択肢があった場合に本文中の意味で解きましょう。

※例年、3問中2問は辞書的な意味のみで解答できる問題です。

普段の学校の授業や塾の教材内でわからない言葉が出てきた際には、辞書を引く癖をつけておきましょう。

 

問2 言い換え問題

小説の言い換え問題は難しいように感じますが、傍線部を分析し、必要な要素を洗い出しましょう。

特に、今回の傍線部は

そうした、暗い、望みのない明け暮れにも、私は凝と蹲ったまま、妻と一緒にすごした月日を回想することが多かった。

となっています。

ポイントは2つ。

  1. 傍線部の「+」、「-」を考える
  2. 指示語「そうした」の内容を追う

です。

「+」は良い感情、「-」はよくない感情です。

今回の傍線部では、

暗い、望みのない明け暮れ

という部分が「-」の感情になっています。

そして、その「-」な感情であっても

妻と一緒にすごした月日

が明るいもの(「+」の心情)であったことがわかります。

別の解釈をすると、

【妻と一緒にすごした月日】を『今でも忘れることができない』

となるでしょう。

つまり、今でも「私」は妻への想いを持ち続けていることがわかります。

これをきちんと理解していれば、解答を出すのに困らないでしょう。

 

問3 心情を答える問題

繰り返しになりますが、心情問題は

 【原因・理由】→【心情】→【発言・行動】

で考えます。

今回の問題は非常にわかりやすいヒントが書いてあります。

それは、32行目

こうした、のんびりした情景はほとんど毎日繰返されていたし、ずっと続いていくもののようにおもわれた。だが、日華事変の頃から少しずつ変っていくのであった。

という部分です。

これは傍線部の前と文章の形が酷似しています。

のんびりした情景(「+」の内容)が、次第に変化する(「-」になっていく)

という内容ですね。

したがって、上記部分を踏まえることが正解への近道となります。

 

問4 その時の心情について

「態度」を聞いていますが、前述のとおり【発言・行動】は心情を表しているものです。

つまり、傍線部時点での【心情】を読み取ることが解答となります。

そして、【心情】を答えるためには、その前にある【原因・理由】が必要なのです。

 

必要な情報を整理すると、以下のようになります。

  • 除隊後に軍服姿で「私たち」の元を訪れた
  • きちんと立ったまま、ニコニコしていた

これが傍線部付近で手に入れられるヒントです。

 

しかし、もっと重要なヒントが後述されています。

それは、89行目

久振りに訪ねて来ても、台所の閾から奥へは遠慮して這入ろうともしない魚芳。

という部分です。

ここから、「遠慮」という内容がわかりますね。

これらの要素を踏まえて、解答をしていきましょう。

 

 

このような、ある意味人物像を問う問題に関しては、問題文全体を通して解答しなければいけない問題となります。

傍線部直前部だけでは、解答を出すことが困難だったと思います。

 

問5 感情の変化

感情の変化は、問4の人物像を問う問題同様、広い視野で文章を読む必要があります。

今回は選択肢に前半部分と後半部分の心情の変化を具体的な行数が指定されているので、非常に見やすい問題だと思います。

各選択肢は時系列順で構成されているため、選択肢同士で悩むことは少ないと思います。

きっちり本文を吟味すれば、解答できるでしょう。

 

問6 表現に関する問題

これは、評論文と同様の解き方となります。

ただし、小説の表現を問う問題では、

「印象的」や「ユーモラス」などの抽象的な形容詞

には十分注意してください。

後回しにしても問題ありません。

 

最終的な判断では絡んできますが、すべての選択肢に上記のような抽象的な形容詞が使われているわけではありません。

まずはそれ以外の選択肢を吟味していくことが重要です。

 

<配点>

問1 3点×3問

問2 7点

問3 8点

問4 8点

問5 8点

問6 5点×2問

 

合計 50点

 

難易度:標準

令和2年度センター試験 国語 問題解説<評論文>

最後のセンター試験お疲れ様でした。

今回は、2020年1月18日(土)、19日(日)に行われたセンター試験の問題を解説していきます。

 

本日は国語~第1問 評論文~です。

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1 評論文 河野哲也著 『境界の現象学』より

レジリエンス」という概念について、さまざまな学問における意味を紹介しつつ、筆者の意見を述べるという論理展開になっています。

取り上げられた話題の中心がわかりにくい概念でしたが、本文内で様々な説明が行われていたので、論旨をつかむのは難しくなかったように思います。

 

ただし、センター評論文の解法でもありますが、「設問がどの範囲について聞いているのか?」ということをきちんと理解していることが重要です。

 

各設問の特徴、見るべきポイント

問1の漢字は例年同様の問題です。

問2は「違い」を聞いていますので、2つの内容が正しいものを選ぶ問題です。

問3,4は「どういうことか?」という問題ですので、本文中の言い換え問題です。

問5は会話文中心ではありますが、本文の抽象的な内容を具体的に言い表している内容を選択する問題です。

問6は文章の表現に関する問題。こちらは過去問でもよく触れていた問題でしょう。

 

詳細解説

問1は各々で調べてみてください。

<問2>2つの言葉の違いについて

回復(サステナビリティ)とレジリエンスの違いは何か?という問題です。

第4段落に、

レジリエンス」は環境の変化に動的に応じていく適応能力のことである。

とあります。

また、傍線部がある第5段落2行目には、

「たとえば、回復とは~~~」

とありますので、第4、5段落を中心に選択肢を見ていきましょう。

 

今回の問題のように、2つの物事(A,B)の違いなどについては上智大学でよく出題されます。

上智を受ける人は、2項対立の構図を理解するようにしましょう。

 

<問3>言い換え問題

脆弱性」についての問題です。

「どういうことか?」という問題は、傍線部の言い換え問題です。

本文中に「」がついている語は、辞書的な意味だけでなく、違う意味も持っていることを表します。

当然、本文で説明されている意味を強調したいときに使用しますので、内容をきちんと把握しましょう。

今回の問題で重要になるのは、第10段落にある

脆弱性は、レジリエンスを保つための積極的な価値となる。なぜなら、脆弱性とは、変化や刺激に対する敏感さを意味しており、このようなセンサーを持ったシステムは環境の不規則な変化や攪乱、悪化にいち早く気づけるからである。

という部分です。

この内容を反映している選択肢が解答になります。

選択肢では、若干具体例が含まれていますが、上記引用部分の次の文章に「たとえば~~~」とありますので、こちらも参照していけば容易に解答にたどり着けるでしょう。

 

また、本文中に常に言われているように、レジリエンスとは変化する環境の中で、柔軟に適応していく能力です。

これは本文全体の論旨ですので、どのような問題でも回答の根拠になる点は忘れないでください。

 

<問4>言い換え問題

傍線部で重要な語は、「福祉」です。

ミニマルは今回すべての選択肢で「最小」としていますので、気にする必要はありません。

では、「福祉」とは何か?それは第13段落にある

福祉とは、その人のニーズを充足すること

です。

そして

ニーズとは人間的な生活を送るうえで必要とされるもの

と定義されています。

さらに次の文章以降において、レジリエンスについての筆者の主張が再度述べられています。

第14段落の最後の文章に、

したがって、ケアする者がなすべきは、さまざまに変化する環境に対応しながら自分のニーズを満たせる力を獲得してもらうように、本人を支援することである。

とありますので、福祉とは「支援すること」であると言えます。

これらの内容を合わせて選択肢を見てください。

 

<問5>具体例を考える

会話文の内容です。通常の問題では、傍線部をより抽象的に言い換えている選択肢を選ぶ問題が多いですが、今回の問5のような問題では、本文の抽象的な内容を具体的にとらえている選択肢を選ばなければいけません。

ただ、これは問3や問4に比べると簡単です。

解答すべき内容は、「レジリエンス」です。

つまり、何度も言っていますが、「変化する環境に適応していくこと」を具体的に述べている選択肢を探しましょう。

特に、空欄直前の会話で第5段落が挙げられていますので、そこを中心に良い具体例を述べている選択肢を探すだけですね。

 

<問6>表現

これは各選択肢をよく読み、段落中においてどのような論理展開なのか、一語が持つ効果を考えましょう。

 

配点

問1 2点×5問

問2 8点

問3 8点

問4 8点

問5 8点

問6 4点×2問

合計 50点

 

難易度:やや易しい

 

 

 

 

 

どうなる⁉大学入試改革

最後のセンター試験まで1か月。

みなさんは最後の追い上げ中だと思います。

 

ぜひ最後の最後まで駆け抜ける力を知りたい方はこちらをご覧ください。

 

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さて、今回は大学入試改革の行く末について、予測ではありますがお話したいと思います。

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1、概要

大学入試改革は2021年度入試から行われるもので、「新入試」というカテゴリーになります。

「入試」という用語ではなく、「選抜」という用語を使うようになります。

 

そして、今まで「AO入試」と呼んでいたものが、「総合型選抜」と名称を変えていきます。

 

センター試験においては、名称が「大学入学共通テスト」と変更になり、国語と数学に新しく「記述式」を導入します。

国語の記述式は文字数こそ多いですが、書き方の指定がなされるなど、本来の記述式とは言えない方式になっています。

 

各大学の入試形態も変容しますが、大学によってまちまちですので興味のある大学のHPを見てみましょう。

 

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2、途中経過

7月、TOEICが英語外部試験から撤退を表明しました。

そして11月、英語外部試験利用の「延期」が表明されました。

延期となった理由は、

  1. 地方格差を打開する策がなかったこと
  2. 各試験の公平性が不明確であること
  3. 各試験会社からセンターへの成績提供システムがうまくいくか

 

これらが挙げられます。

 

「公平性」

の確保がなされているかが肝になります。

この問題は大学入試改革という話が出てきてからずっと声を上げている人がいました。

やっと、「思いが届いた」と表現することも可能かと思います。

 

ある意味で、「日本が民主主義であることの証明」がなされたとみることができるかと思います。

 

 

地方格差の問題は、抜本的な改革はなされていないように思います。

英検であってもPC上で受験ができる、「CBT」という仕組みは、現在大都市圏でのみの開催です。

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英検HPより抜粋 

英検CBT | 公益財団法人 日本英語検定協会

 

そのほかの試験についても、今後PC受験ができるよう整備されていくかと思いますが、まだまだ時間はかかるのではないかと思います。

 

3、今後の展開

英語外部試験利用が延期になったため、今後は【国語・数学】の記述式の中止を求める動きが加速していきます。

各大学は、国語と数学の記述式に関しては「加点方式」をとると示している大学が多いため、仮に中止になったとしても大きな影響はありません。

 

2021年度入試に向け、民衆の言論が通るのか、それとも文科省の意向が勝つのか。

これは見所ですね。

 

私の見解(予測)では、

「国語も数学も記述式は延期」

となるのではないかと思います。

 

記述式の採点が問題となっています。

・アルバイトを雇い、採点する

というとんでもない話が挙がっています。

 

また、記述式の解答例をあらかじめ告知するということで、「守秘義務がきちんと遵守されるのか。」という当然の懸念も払しょくなされていません。

 

 

したがって、このままでは英語外部試験利用と同様に、「大学入学共通テスト」自体がほぼほぼ中止になるのではないかと思います。

 

 

今後、大学入試関係のニュースは世間を賑わせることでしょう。

フェイクニュースなども出やすいと思いますので、騙されぬよう文科省や各大学のHPを見るようにしてください。